さおりさん
福祉の仕事しかしてこなかったから、家でできる仕事なんて…。
資格を活かせないなら、12年が無駄になる気がして。
りぃママ
私も「12年を捨てた」と思った夜がありました。
でも今は、あの12年がなければ、今の仕事はできていないと思っています。
私は福祉職12年・転職2回の社会福祉士です。
2020年に現場を辞め、今は在宅ライターとして働いています。
ライターを始めた頃、福祉とは関係のない文章を書きながら、「私の12年は何だったんだろう」と思った夜がありました。
資格を使わない仕事を選んだ時点で、経験は捨てたのだと。
6年たった今、それは違ったと言えます。
この記事では、相談援助の現場で毎日やっていたことが、書く仕事のどこで活きたのかを3つ書きます。
📖 この記事でわかること
・「資格を捨てた」と思った私が、考えを変えたきっかけ
・相談援助の現場で身についた力が、書く仕事で活きた3つの場面
・「資格を使う」と「経験を使う」の違い
「12年を捨てた」と思った夜と、考えが変わったきっかけ
ライターとして最初に受けた案件は、転職に関する記事でした。
書き始めて気づいたのは、私が書けるのは「私が経験したこと」だけだ、ということです。
2回の転職。ワンオペで0歳と3歳を抱えた職探し。パワハラで折れかけた日々。書けるのは、それだけでした。
そして、それが求められていました。
福祉の資格を「そのまま」使う仕事ではありません。
でも、福祉の現場で経験したことが、そのまま素材になっていた。資格は置いてきたけれど、経験は持って出ていた。そう気づいたのが、考えが変わったきっかけです。
現場の経験が、書く仕事で活きた3つのこと
① 聞く力:相手の言葉の「裏」を読む
相談援助の現場では、相手が言った言葉をそのまま受け取るだけでは足りませんでした。
「大丈夫です」と言う人が、大丈夫ではないことがある。本当に困っていることは、最初の一言の裏にある。それを聞き取るのが毎日の仕事でした。
書く仕事も、同じでした。
たとえば「ワーママ 転職 しんどい」と検索する人が、本当に知りたいのは転職の方法ではないことが多い。
「しんどいと思っていいのか」を、まず誰かに言ってほしい。その裏側を想像して書けるかどうかで、記事は変わります。
12年間、目の前の人の言葉の裏を聞いてきたことが、画面の向こうの読者に対しても働いていました。
② 整理する力:事実と気持ちを分けて書く
福祉の現場では、毎日記録を書きます。
相談の記録、報告書、他の職種への引き継ぎ。「何が起きたか」と「自分がどう感じたか」を分けて書くように、何度も指導されました。
これが、書く仕事の土台になっていました。
ライターの仕事で求められるのは、「感じたこと」を並べることではなく、読者が判断できるように事実を整理すること。
事実と解釈を分ける。時系列を整える。抜けている情報を確認する。現場で記録を書いていた毎日が、そのまま訓練になっていました。
③ 伝える力:難しいことを、相手に合わせて言い換える
制度の説明を、利用者さんとご家族に分かる言葉でする。
これも、毎日の仕事でした。専門用語をそのまま伝えても、相手には届きません。相手の生活に合わせた言葉に言い換える必要がありました。
書く仕事では、専門用語を知っていることより、「知らない人にどう言い換えるか」のほうが求められます。
福祉の現場で「この制度を、この方にどう説明するか」を考え続けた経験は、「この情報を、この読者にどう届けるか」にそのまま置き換わりました。
「資格を使う」と「経験を使う」は、違う
さおりさん
でも、資格を使わないのはもったいなくないですか?
りぃママ
私もそう思って、資格を活かした相談の仕事を試しました。
でも、合わなかった。「資格」と「経験」は別物だと、そこで分かりました。
在宅で働き始めた頃、私は「資格を使わなきゃ」と思っていました。
社会福祉士の経験を活かした相談業務も試しましたが、合いませんでした。
そこで気づいたのは、資格を使うことと、経験を使うことは別だ、ということです。
- 資格を使う:社会福祉士としての業務をする。相談援助、制度の手続き、支援計画
- 経験を使う:聞く、整理する、伝える。12年で身についた力を、別の仕事で使う
資格にこだわると、選択肢は狭くなります。
経験に目を向けると、選択肢は広がります。私の場合、広がった先にライターがありました。
📝 正直に書いておくこと
経験が活きたと言っても、書く仕事が最初からできたわけではありません。今でも、依頼主からのフィードバックを受けるたびに落ち込みます。活きたのは「土台」であって、「完成品」ではありません。土台の上に、書く技術を積む時間は別に必要でした。
在宅ワークにたどり着くまでの遠回りは、福祉職を辞めて在宅ワーク|乳飲み子を抱えた私が試して合わなかった3つと、残った1つに書いています。
今夜できる、たった1つのこと
🌙 今夜の宿題(3分で終わります)
今日、仕事で「聞いた」「整理した」「伝えた」場面を、1つずつ思い出してください。
利用者さんの本音を聞き取った。記録をまとめた。ご家族に制度を説明した。
それは全部、職場の外でも使える力です。資格の名前がなくても、あなたの中に残ります。
社会福祉士の経験と在宅ワークについて、よくある質問
💬 よくある質問(FAQ)
Q. 福祉の経験しかなくても、ライターになれますか?
私がそうでした。最初の案件は転職の記事で、書けたのは自分の経験だけです。「福祉の経験しかない」は、「福祉の経験がある」と同じ意味です。ただし、書く技術は別に積む必要があります。私は添削つきの小さな案件から始めました。
Q. 現場を離れると、社会福祉士の資格は無駄になりますか?
資格そのものは、なくなりません。私は現場に戻る予定はありませんが、資格があることで書ける記事や、信頼してもらえる場面はあります。「使っていない」と「無駄になった」は違います。
Q. ライター以外で、福祉の経験が活きる在宅ワークはありますか?
私が実際にやったのはライターだけなので、断言はできません。ただ「聞く・整理する・伝える」が活きる仕事は、記事の監修、オンラインでの相談、研修の資料作りなど、いくつかあると思います。大事なのは「資格が使えるか」ではなく「経験が使えるか」で探すことです。
さいごに
「12年を捨てた」と思った夜の私に、今なら言えます。
捨てていない。
あなたが12年かけて身につけた「聞く・整理する・伝える」は、どこに行っても、あなたと一緒に来る。
今、福祉の現場で働きながら「この経験は、ここでしか使えない」と思っているあなたへ。
経験は職場のものではなく、あなたのものです。持って出ていいんです。
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経験は、職場に置いてくるものじゃない。
今の職場だけが、あなたの居場所じゃない。
あなたは、大切な存在です。
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今日も一日、おつかれさまでした。


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