さおりさん
保育園からの電話が鳴るたびに、心臓が縮みます。
「代わりがいないから」って言われると、休めなくて…。
りぃママ
私は、週に1回は早退していました。
「この1か月、何日出勤できただろう」と数えるほど。その頃の話を、全部書きます。
私は福祉職12年・転職2回の社会福祉士です。
2回目の転職先で働いていた頃、次女はよく熱を出す子でした。
保育園からの呼び出しで、週に1回は早退。「代わりがいない」空気の中で、それでも出勤し続けた2年間がありました。
この記事は、そのときに頼ったもの、頼っても削られたもの、そして今だから言える「離れていい目安」の話です。
📖 この記事でわかること
・「休めない」の正体は、代わりがいないことではなく「休ませない空気」だということ
・それでも出勤するために私が頼った3つと、その代償
・「休めない職場」から離れていい3つの目安
週1回の早退と、「すいません」の猛ダッシュ
呼び出しの電話が鳴る。
「すいません、すいません」と言いながら、保育園へ猛ダッシュ。
帰るときは、誰も何も言いません。
言われるのは、数日後に出勤したときでした。
「他部署から聞かれたけど、どうなってるの?」
「早退することがあるんだから、ちゃんとしといてもらわないと困る」
できる限りの記録と引き継ぎはしていたつもりでした。それでも、ねちねちと嫌味は続きました。
そのうち、職場は「休める雰囲気」ではなくなっていきました。
早退は仕方がない。でも、翌日の看病で休むことはできない。
だから翌日は、遠方の母か病児保育に子どもを預けて、出勤する。それが私の「休めない」の形でした。
仕事でも、子どもにも、保育園にも、謝ってばかり。
毎日こんなに必死なのに、どこに行っても「すいません」しか言っていない。当時の私は、そういう状態でした。
「休めない」の正体は、代わりがいないことじゃない
当時の私は、こう思っていました。
「仕事を途中で抜けるなんて、社会人としてダメに決まっている」。
今は、はっきり違うと言えます。
子どもは熱を出します。保育園に通う乳児なら、なおさらです。
それは「予想外のトラブル」ではなく、子どもを持つ職員を雇った時点で、職場が想定しておくべき業務の一部です。
「代わりがいない」は、あなたのせいではありません。
代わりを用意していない職場の、仕組みの問題です。
そして「休める雰囲気がない」のは、代わりがいないからではなく、休ませない空気を作っている人がいるからでした。私の場合、それは嫌味を言い続けた上司と先輩でした。
面接では「できる限りサポートするよ」と言ってもらえた職場でした。
それでも、現場の空気は別でした。入る前に分かることと、入ってから分かることは、違います。
それでも出勤するために、頼った3つ
「休めない」と思い込んでいた私が、それでも回すために頼ったものです。
頼ってよかったものと、頼った代償を、両方書きます。
① 病児保育
早退の翌日、子どもを預けて出勤するために使いました。
熱のある子を預けることに、最初は罪悪感がありました。でも、預けなければ仕事に穴が空き、穴が空けばまた嫌味が来る。その板挟みの中で、病児保育は「休めない」を回すための現実的な手段でした。
登録は、子どもが元気なときにしかできません。
熱が出てから探しても、その日には使えない。これだけは、今のうちに確かめておいてください。
② 遠方の実母:高速道路で1時間半
実家は遠く、日常的には頼れませんでした。
それでも、熱が続く日は次女を母に預け、そこから高速道路で1時間半かけて出勤していました。
朝、熱のある子を車に乗せて、実家まで走り、預けて、そのまま高速に乗る。
帰りも同じ道を戻る。「出勤するために」1日3時間を運転に使っていました。
③ 生協:帰れば、作れる
生協は、長女を妊娠中から8年以上、お世話になっています。
我が家では敬意を込めて「生協さん」と呼んでいるほどです。
熱を出した子を預けて出勤し、迎えに行き、帰宅する。その先に「夕飯を考える」が待っていたら、心が持ちません。
家に帰れば、安全な食材で簡単に作れる物がある。それが分かっているだけで、心の安定が違いました。
頼っても、削られたもの
さおりさん
頼り先があれば、なんとか回るんですね。
りぃママ
回りました。でも、回すたびに減っていくものがありました。お金と、心です。
お金が、削られた。
もともと給料は高くありません。そこから病児保育代と高速道路代が消えて、手取りは半分になりました。
「こんなに必死にワーママをして、意味があるのか」。給料明細を見るたびに、そう思っていました。
心が、削られた。
頼り先を増やしても、嫌味は減りませんでした。「すいません」の回数も減りませんでした。
早退のたびに謝り、翌日は子どもを預けて謝り、出勤して嫌味を聞く。その繰り返しで、私は少しずつ、心を壊しかけていきました。
「休めない」を「頼り先を増やす」だけで解決しようとすると、いつか限界が来ます。
私はその後、この職場を辞めました。頼り先が足りなかったからではありません。頼り先をいくら増やしても、空気は変わらなかったからです。
「休めない職場」から、離れていい3つの目安
🚪 ここまで来たら、離れていい
1早退の数日後に、嫌味が来る
その場では何も言わず、あとからねちねち言う。それは「業務の調整」ではなく「あなたを責めること」が目的です。調整なら、その場で言えるはずです。
2翌日の看病を、全部外に出さないと回らない
熱の翌日に1日も休めず、親か病児保育に丸投げするしかない。それは「両立」ではなく、職場の穴を家庭が埋めている状態です。
3働くためのお金で、手取りが半分になっている
病児保育代と交通費で手取りが半分。「何のために働いているのか」と給料明細を見て思ったら、それは怠けではなく、正当な問いです。
私は3つとも当てはまってから、辞めました。
もっと早く「これは私の問題ではない」と気づいていれば、心を壊しかける前に動けたと思います。
🍀 つらさが続くときは、ひとりで抱えないでください
眠れない日が続く、涙が止まらない、「消えたい」と思う瞬間がある。無料・匿名で相談できる窓口があります。
▸ こころの耳(厚生労働省):働く人のメンタルヘルス相談(電話・SNS・メール)
▸ よりそいホットライン:0120-279-338(24時間・通話無料)
▸ お住まいの精神保健福祉センター:地域の公的な相談窓口(一覧ページ)
次の職場で同じことを繰り返さないために、確かめてほしいのは「子どもの発熱時に、実際どう対応している職場か」です。面接の「サポートするよ」だけでは分かりませんでした。今なら、転職エージェントの担当者に「子持ちの職員がどれくらいいて、急な休みのときどう回しているか」を代わりに聞いてもらいます。福祉職ワーママこそ転職エージェントを使ってほしいに、その使い方を書きました。
今夜できる、たった1つのこと
🌙 今夜の宿題(3分で終わります)
「お住まいの自治体名 病児保育」で検索して、登録しているか、していないかだけ確かめてください。
登録は、子どもが元気なときにしかできません。
使うかどうかは、まだ決めなくていい。「いざという日の選択肢が1つある」だけで、電話が鳴ったときの心臓の縮み方が変わります。
子どもの熱と仕事について、よくある質問
💬 よくある質問(FAQ)
Q. 熱のある子を病児保育に預けるのは、かわいそうではないですか?
私も最初は罪悪感がありました。でも病児保育は、看護師や保育士が熱のある子を看ることを専門にしている場所です。「かわいそう」と思いながら職場で謝り続ける母親より、預けて夕方に迎えに行く母親のほうが、子どもに笑顔を向けられました。
Q. 「代わりがいないから休めない」と言われたら、どう返せばいいですか?
その場で言い返す必要はありません。ただ、心の中でこう置き換えてください。「代わりを用意していないのは職場で、私ではない」。子どもの発熱は、あなたの落ち度ではなく、職場が想定しておくべきことです。謝るのは早退の連絡までで十分です。
Q. 頼り先を増やせば、続けられますか?
職場に「休んでいい空気」があるなら、続けられます。ないなら、頼り先を増やしてもお金と心が削られ続けます。私がそうでした。まず職場の空気を見て、それから頼り先を考える順番のほうが、後悔が少ないと思います。
さいごに
「すいません、すいません」と言いながら保育園へ走っていた頃の私は、自分がいちばん悪いと思っていました。
今なら、あの頃の私に言えます。
謝りすぎている。子どもの熱は、あなたの落ち度じゃない。
必死に働いて、必死に預けて、必死に謝って。
それでも「意味があるのか」と思ってしまうなら、意味を問い直していい時期です。
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子どもの熱は、あなたの落ち度じゃない。
今の職場だけが、あなたの居場所じゃない。
あなたは、大切な存在です。
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今日も一日、おつかれさまでした。


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